高橋牧子,すがたかたち
撮影:2014年
 

すがたかたち株式会社  代表取締役 高橋 牧子 Makiko Takahashi

 
ニューヨークから帰国後、2012年に、暮らしと芸術の調和をめざし、現代アーティストの高橋靖史と共に「すがたかたち」を設立しました。
木と布の天然素材を用い、日々手仕事に勤しむ中、高橋靖史が制作した木製ドアハンドルが、JR九州豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」のデザイナーである水戸岡鋭治氏の目に留まり、「なんとも言えない握り心地」と評価していただきました。そこからドアハンドルの製作をご依頼いただき、2013年の「ななつ星in九州」運行開始とともに採用されました。
この経験を通して、私たちは木製ドアハンドルという存在に、あらためて目を向けることになりました。
ドアハンドルは、日常の中で一日に10回触れるとすれば、一年でおよそ4,000回も手にする部分です。だからこそ、そこには機能だけでなく、「触覚」や「手触りの心地よさ」が大切なのではないか。
その気づきから、2013年より現在まで、木製ドアハンドルの製品開発と製作に取り組み続けています。
すがたかたちのドアハンドルの原型は、日本とパリで彫刻を学び、彫刻家として30年にわたり制作を続けてきた、初代ドアハンドルマイスター・高橋靖史によって、一つひとつ手から生み出されました。
2022年までに高橋靖史が築き上げた独自の造形と製作技術は、現在、精密な3Dデータとして受け継がれ、NC加工と後継職人による手仕事を組み合わせた製作へと継承されています。機械加工だけでは生み出すことのできない微妙な曲面や滑らかな手触りを、最後は職人の手で一つひとつ確かめながら仕上げることで、その握り心地と佇まいを守り続けています。
製品は永くお使いいただけるよう、高品質な天然無垢材から削り出して製作しています。そして、役目を終えた後には自然へと還っていく素材でもあります。
最近、あるお客様から、「すがたかたちのドアハンドルは生活の中で必ず触れるものだから、無意識のうちに温かみを与えてくれる。その積み重なりが暮らしの豊かさにつながる」という言葉をいただきました。
少々風変わりな「すがたかたちのドアハンドル」を見出し、求めてくださる方々に励まされながら、「生きるすがたから生まれるかたち」を信念に、ものづくりの研鑽を重ねています。
また、心地よい握り心地だけでなく、その姿にも細部までこだわっています。時には個性的な煌めきを放ちながらも、生活空間の中で主張しすぎることなく、どこか愛らしく、ただ美しく佇んでいる。そんな存在でありたいと考えています。
すがたかたちは、ユニークで究極の滑らかな握り心地を追求する、世界で唯一の木製ドアハンドルメーカーをめざしています。

HOME | 高橋牧子